がん対策室

秋田県 健康福祉部 健康推進課 がん対策室

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2012年3月30日金曜日

市民公開講座 がん学 <事始め>

3月25日(日)15:00から秋田大学医学部で開催された市民公開講座「がんについて学ぶ がん学」に参加しました。主催は、秋田医学会、秋田県がん診療連携協議会、東北臨床腫瘍研究会など。

秋田大学の若手の医師3名が、胃がん・大腸がん、肺がん、乳がんについて、がんの特徴や治療方法など、大変わかりやすく解説してくれたほか、緩和ケアや相談支援センターの担当者から、その現状や取組など説明がありました。また、県がん対策室からも、秋田県の取組の一端を紹介させていただきました。

その後、「がん患者学」をテーマに、日本医療政策機構埴岡健一がん政策情報センター長の講演がありました。「がんは政治である。システム全体の問題や制度の問題が大きい。患者の提案・提言活動が問題解決のための大きな力になる」、「がん患者を含めた県民ががんを知り、がんと向き合い、がんに負けることのない秋田を目指してほしい」とのアドバイスがありました。

市民やがんの患者さんや経験者、保健医療関係者、学生など約80名以上の方々が、熱心に耳を傾けていました。

このほか、附属病院の外来ホールで「北東北のがん治療への期待」をテーマに、本日の講師の方々と参加した市民の皆さんとのフリーディスカッションが繰り広げられ、病状に関する質疑や患者と医療者、行政との連携の必要性など活発な意見交換となりました。

「がん学」という難しそうなテーマでしたが、市民・県民が一堂に会して、がんに対する理解を深め、患者と医療者と市民・県民との信頼関係の大切さを再認識する大変良い機会になりました。(以上、ネコヤンでした)

2012年3月27日火曜日

緩和ケア地域連携講演会

3月24日(土)14:00から、「秋田市北部地域緩和ケアネットワーク(事務局:外旭川病院)の主催で、秋田県民会館(ジョイナス)で開催された「緩和ケア地域連携講演会」に参加しました。

秋田市北部地域緩和ネットワークは、がん患者さんやそのご家族に対し、質の高い緩和ケアを提供しようと発足したもので、秋田市北部の病院、診療所、訪問看護ステーション、介護支援事業所、薬局などが参加し、講演会などを開催しています。
今回は、「在宅緩和ケア ~これからの連携の必要性~」がテーマ。県内唯一のホスピスである外旭川病院の嘉藤ホスピス長の挨拶の後、北秋田市のうえだクリニック看護師長の成田康子先生が講演されました。
成田先生は、施設、クリニック、在宅などで、多くの看取りを経験しています。印象に残ったのは、在宅緩和医療の問題点として、「本人とご家族が納得しても、親戚を含めた周囲の理解を得られず余儀なく入院となる場合」をあげておられたことです。

是非はともかくとして、病院で死ぬと言うことが当たり前になりすぎていて、本人が望む「住み慣れた我が家での死」が実現できないというケースもあることを知り、考えさせられました。

今日の講演会で、県内の在宅緩和ケアに関する熱心な取組事例を知ることができました。県内には、成田先生のように現場で先駆的な取組をしている医療関係者や介護関係者がいるはずです。私たちは、そうした方々の現場の生の声にもっともっと耳を傾けることが重要だと実感しました。「秋田市北部地域緩和ネットワーク」の皆さん、どうもありがとうございました。(以上、ネコヤンでした)

講演会「最後まで自分らしく生きるために」

3月25日14:00から16:00まで、秋田市拠点センターアルヴェで開催された標記講演会に参加しました。主催は秋田県がん患者団体連絡協議会で、約80名の参加者がいました。

抗がん剤を投与すると一般的に2~3週間で髪の毛が抜け始めます。髪の毛にとってどんな手入れがいいのか、基本的なことから学ぶことができました。

髪は朝(3:00~9:00)に成長するそうです。毛髪の成長中は毛穴がゆるんで、シャンプー成分が残留しやくすくなるので、シャンプーは朝より夜に行った方がいいことがわかりました。

ウィッグ(付け毛、かつら)についても、学びました。

その後、秋田大学大学院医学系研究科教授の進藤伸一さんからホスピスにおけるリハビリテーションの実例を紹介いただきました。

英国のシンリー・ソンダースが「死の医療化」に対抗して「ホスピス運動」を展開したことを教えていただきました。(「死の医療化」は、はじめて聞く言葉でしたが、「過度の延命治療」という意味だろうと思います。)

講演の後半で、キュブラー・ロスの「ライフレッスン」の一説を引用して、「自分らしく生きる」ことについて、考えるヒントを提示してくれました。

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明け渡しのレッスン

明け渡しと降伏には大きな違いがある。

降伏とは、たとえば致命的な病気の診断を受けたときに両手をあげて「もうだめだ。これでおしまいだ!』ということだ。
しかし、自分を明け渡すことは、いいと思った治療を積極的に選び、もしそれがどうしても無効だとわかったとき、大いなるものに身をゆだねる道を選ぶことである。

降伏するとき、われわれは自分の人生を否定する。
明け渡すとき、われわれはあるがままの人生を受け入れる。

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聴講後、私は薬剤師になりながらも、これまで臨床の現場に関わってこなかったことを申し訳なく思うと同時に、今の仕事を更にがんばろうと思いました。(以上、もえぞうの報告でした。)

2012年3月23日金曜日

あきたびじんトーク

みなさん、ユーストリーム※をご存じですか?
※ ユーストリーム(Ustream):動画共有サービス
3月15日(木)21:00~22:00、ユーストリーム番組「タバコ・フリー・ウーマンTV(Tobacco Free Women TV)・あきたびじんトーク」が秋田から配信されました。
ユーストリームのライブチャット機能を利用して「あきたタバコとりびあクイズ」が実施されました。
配信中、司会者が問題を投げかけると視聴者から「○」「×」と書き込みがありました。
あきたタバコとりびあクイズ」 の新しい実施スタイルだと思いました。

舞台裏は、次の写真のようになっています。


今回、スギッチ主任もスタンバイしていましたが、クロマキー※※の黄緑色とかぶってしまい、残念ながら出番がありませんでした。
※※映像から特定の色を透明にし、そこに別の映像を合成する技術
配信の様子はアーカイブでみることができます。

あきたびじんトーク
http://www.ustream.tv/recorded/21118732

みなさんもぜひ、楽しいクイズをやってみてください。

あきたタバコとりびあクイズ
http://www.pref.akita.lg.jp/www/contents/1330910195191/index.html

以上、もえぞうの報告でした。

2012年3月15日木曜日

在宅緩和ケア推進連絡協議会を開催!

平成24年3月14日(水)18時から、県庁会議室で、「県在宅緩和ケア推進連絡協議会」を開催しました。この連絡協議会は、病院、診療所、薬局、訪問看護ステーション等で在宅医療や緩和ケアに携わる方やがん経験者などの12名が委員となっており、地域における在宅緩和ケアに関する連携推進方策などについて検討するものです。

委員長には、互選により秋田県緩和ケア研究会の丹羽会長が選出されました。その後、県がん対策室から「秋田県がん対策推進計画」における在宅緩和ケアの位置づけや取組の現状などを報告し、委員長のコーディネイトで3つのグループに別れて議論しました。

テーマは、「在宅緩和ケアや在宅医療がなかなか進まない理由」「どうしたら進むのか」の2点。それぞれのグループで、熱い議論が交わされました。
○住民が「在宅緩和ケア」を知らない、なじみがない。○今や病院で死ぬことが当たり前になっている。何かあったら病院という意識。○医療機関の中にいても、「在宅」に対する理解不足や誤解あり。○医師不足で在宅まで手が回らないの現状も。・・・・・・・・・等々

これに対し、○病院と家だけの関係の在宅の概念を見直す必要がある。グループホームなども在宅。○ただでさえ不足している医師だけに任せれば疲弊する。チームでの対応が求められる。○顔の見える地域ごとのネットワークづくりが重要。○他県のドクターズネットの取組が参考になる。○教育セミナー、看取り教育なども大切・・・・・・・・・・等々が出されました。

今後もこうした議論を重ね、課題と方策を検討していくことになりました。県の担当者3人もグループワークに参加し、様々な立ち場の方の意見を伺うことができました。こうした機会は、大変貴重だと感じます。まずは、この協議会を一つの足がかりとして、ここで出された意見等を参考にしながら、本県の在宅緩和ケアの推進に向けた施策展開に弾みをつけていきたいと思いました。(以上、ネコヤンでした)

2012年3月7日水曜日

日曜健診(検診)、受けました

3月4日(日)、秋田県総合保健事業団中央健診センター(秋田市)にて胃がん検診を受診しました。

胃がん検診はエックス線撮影です。受診前日21時から飲食を控えて会場に入りました。
シュワシュワする発泡剤とバリウム(造影剤)を飲んで、撮影台に乗り、いろいろな角度から撮影しました。
短い時間でしたが、台が動くので、しっかり捕まっていないと、落ちそうになります。

撮影後、受診者に秋田県独自事業として全県的に配布している胃がん検診無料クーポン券をもらっての感想をインタビューしてみました。

左の方 「クーポン券や手帳をもらうと検診に行こう!と思うよ。」
右の方 「いやいや、クーポン券や手帳をもらうと検診に行かなければならない!と思う。」
担当者として嬉しく思いました。


昨日は210人の受診者(特定健診も含む)がいたとのこと。
秋田県では、がん検診受診率向上を目的に「県民こぞってがん検診運動促進事業」を実施していますが、みなさん「こぞって、検診(健診)を受けている」と実感しました。

以上、もえぞうの胃がん検診レポートでした。

2012年3月6日火曜日

たばこ・アルコール対策担当者会議

2月29日厚生労働省の主催するたばこ・アルコール対策担当者会議(東京都内)に出席しました。
冒頭、厚生労働省生活習慣病対策室 室長補佐の三田さんが医学雑誌の言葉を引用し、
「日本はたばこ対策をしっかりやらなければ、長寿を維持できないだろう」
と発表しました。
下のグラフから、次のことがわかります。
1)非感染症疾患の一番の危険因子は喫煙
2)喫煙で一番死亡数の多い疾患は、がん(=悪性新生物)

国立がん研究センターの望月先生の講演の中で、公共の場所・職場にタバコ規制をかけたときの日本全体の医療費、喫煙休憩時間、火災などの経済的影響の試算結果が印象に残りました。

建物を
禁煙にした場合、投資が少なく医療費削減効果が高いので4兆円のプラス
分煙にした場合、設備投資が大きい割に医療費削減効果が少ないので1兆円のマイナス
になるのだそうです。

そしてもうひとつのテーマ、アルコールについて、
お酒はほどほどにすることが大切
と再確認しました。
(以上、もえぞうでした。)

2012年3月5日月曜日

がん検診の精度管理

私は2月28日に国立がん研究センター(東京都)で開催された「全国がん検診指導者講習会」に参加して胃がん大腸がん検診の精度管理についての講習を受講しました。

がん検診の最終目標は、がん死亡率の減少です。

がん死亡率減少の成果(アウトカム)を把握するには、時間がかかるので、途中の過程(プロセス)に焦点を当てて成果を測定する、という考え方が紹介されました。



指 標 具体例
技術・体制的指標 検診実施機関の体制確保(設備、医師・看護師・放射線技師など)
実施手順の確立(標準的撮影法、二重読影など)
プロセス指標受診率、要精検率、精検受診率、陽性反応適中度、がん発見率
アウトカム指標 がん死亡率


がん検診の精度管理というと、がんを見逃さないようにする医療技術・体制の内容をイメージする人が多いようですが、受診率や精検(精密検査)受診率などの基本データを把握したうえで、がん発見率を検証することが重要、と教わりました。


医学の進歩により、新しい検査方法が次々と出てきますが、自治体が呼びかける検査は検証されていなくてはなりません。
精度管理はみんなに安心してがん検診を受けてもらうための基本、と再認識しました。
(もえぞうの報告でした。)

2012年3月1日木曜日

ピアサポーター養成講座について

平成24年2月25日(土)、26日(日)に、能代市保健センターにおいて、「がん患者ピアサポーター養成講座」が開催されました。10月の大仙市に続き、今年度2回目の開催となります。
講師は前回と同じく、愛知県を拠点として全国で活動されている、NPO法人ぴあサポートわかば会理事長の寺田 佐代子さんです。
今回の講座では、前回も行われた傾聴のトレーニングはもとより、「伝えること」にも力が入れられており、自分がどうしたいのかを考え、それを他者に伝えることの難しさも感じられました。


いろいろな立場の方々に参加していただき、この地域における参加者同士のネットワークづくりの一歩となったのではないか、と感じられた2日間でした。
会場提供の他、講座の運営等にもご協力いただいた能代市保健センターの方々にも深く感謝いたします。

以上、タブの報告でした。